塗装施工実績

はじめに

皆様が業者選びをする時のポイントとして、値段や信頼感、施工技術などが上げられるのではないかと思います。

もちろん、きれいな施工でお安く、かつ対応がいい会社が最高かもしれません。どの会社もそれを目指していると思いますし、弊社もそうありたいと考えております。

しかし、長年、塗装工事を営んでも悩みはつきないもので何かを求めると何かが失われてしまうということを繰り返してしまいます。例えば、営業優先になると技術技能がおざなりにされ、技術優先になると偏屈に感じられてしまいます。

では失われない物とは何かと考えた時、それは「実績」「経験」なのかもしれません。弊社は創業から40年経ち、新築やリフォームを合わせると約3000棟、事務所や工場、その他の塗装工事なども合わせると約5000物件以上(正確に数えた訳ではありませんが)の施工をさせて頂きました。

その中で成功と失敗を繰り返し、何が失敗の原因なのかをより多く知ることが出来ているのではないかと思います。営業力は皆無に等しい弊社ですが、長年事業を継続出来ているのは「失敗の積み重ね」による「成功率のアップ」そして「皆様からのご信頼」だと確信しております。

弊社の最大の強みはこの「経験値」だと確信しております。自分たちへの戒めも含め、どのような失敗をしたのか、そしてどのように改善したのか、記してみたいと思います。 

塗装工事は、下地処理が一番大切です。しかしながら、それが一番難しく様々なトラブルの原因ともなっております。理由は、塗るものの素材や塗料の種類の多さ、そして工場のような一定の条件で施工できないことなどがあげられます。では失敗の具体例を挙げてみます。

屋根の塗装が剥がれた

 実は、一番頻度の多い問題がこれです。過去の分析から様々な原因があることがわかっています。

剥がれた原因

  • 高圧洗浄が不十分だった。
  • 塗料自体に問題があった。
  • 前回の塗装工事や塗料に問題があった。
  • 凍害がおきている。
  • 樹液や花粉が、撤去不可能なくらいこびり付いていた。

 

それぞれの対策

(1)高圧洗浄機を100kPaのパワーのものを150kPaの力を持つものに替え。洗浄力を大幅にアップしました。雨漏りなどの問題の可能性がない限りは、強ければ強いほど効果が大きいと思います。それと、高圧洗浄に使う、ガンのノズルをトルネードのものにすることで、劣化塗膜もより多く除去できて塗装が剥がれるリスクを少なくしています。


(2)塗料に問題があるものは塗料メーカーに問題があるのですが、それをできるだけ回避する方法は、以下にあげたいと思います。

  1. ・新製品を使わないこと
  2. ・一液形タイプのものは使わない
  3. ・水性のものは使わない
  4. ・その材料を施行後3年以上経過した物件がどこかにあれば、問題がないことを必ず確認すること。
  5. ・塗り重ねの時間に注意すること。(早すぎても遅すぎてもダメです)

 

各塗料メーカーもおかしな製品を作ろうとは最初から考えているわけではないと思うのですが、現状、紫外線からの劣化についての試験しかしていません。屋根などは高温にさらされたり、雪が載ったり過酷な状況にさらされているため予想だにしないことが塗装の膜に起こります。

(3)前回の塗装の密着不良が、今回の塗装で逆に表面化することがあります。前回の塗装は剥げていないのですが、基本的に密着に問題を抱えていると、今回の塗装の溶剤や乾燥収縮の力でより剥がれやすくなってしまいます。高圧洗浄の際、ガンのノズルをトルネードのものにすることで、劣化塗膜や密着に問題がある箇所も、100パーセントではありませんが大部分を除去することができます。

(4)凍害は、塗装の膜にある微細な傷から少量の水が浸入し、それが気化するときに塗装をはがす力が働く現象です。対策は非常に難しいのですが先程列挙した塗料の選び方により、減らせると考えています。塗装の膜(塗膜といいます)が丈夫であればあるほど発生しづらいのですが、いざ発生した場合は丈夫な塗膜ほど被害が大きくなる傾向があります。屋根の場合は経験則で二液形の塗料のものほど発生しないと思います。

(5)樹液や花粉のこびりついたものは高圧洗浄では、撤去しきれません。屋根の表面に傷をかなりつけてからの塗装でないと、施工後短期間で剥がれてしまいます。庭にたくさんの木がある家で問題が発生します。見積もり段階で屋根に近い木などを確認して対策を考えております。

以上ですが、発生頻度は④>③>②>⑤>①という印象です。しかしながら④は発生しても面積が少ないので補修は簡単です。⑤も発生箇所が一部に集中しているため補修は簡単です。②が一番最悪です。塗料そのものが悪ければ、すべて塗り直しになるからです。塗料の選定が一番大事ということですね。

 

退色してしまった、またはチョーキングしてしまった。

これまた弊社で頭を悩ませた問題でした。かなり多くのお客様のところで発生させてしまいました。悔やんでも悔やみきれません。もちろんお客様も。

退色、チョーキングの原因

  • 硬化剤の混ぜる分量の間違いや撹拌不足などがあった。
  • 塗料自体に問題があった。
  • 塗膜が薄かった。

それぞれの対策

  • 硬化剤は必ず計量器で図り、攪拌機を使って撹拌することで、この問題は回避できます。
    15年以上前はやらないでしまった時もありましたが、現在は必ずやっています。
  • これらも新製品などで発生した問題でした。現状の商品以上という触れ込みで発売されたのですが、12年もすると色が退色してしまった例が多数発生しました。対策は屋根の塗装が剥がれたときと同じでいいと思います。
  • これは弊社では例がないのですが、問題が発生した場合、塗料メーカーサイドは必ず聞いてきます。塗装の膜が薄いと発生するようなので厚めに塗る、シンナーの配合に注意するなどが必要です。

 

 


屋根を塗る業者の種類

建築塗装店 弊社のような地元に密着しているところです。自社施工してくれる所がいいと思います。(おまたせしますが・・・)頼んですぐに施工しようとするところは下請けがくるとおもったほうがいいでしょう。もちろん現場管理などしません。
比較的小規模。建築塗装は技能が高くないと出来ません。
値段はまちまち。
個人 こだわりをもってやっている人もおり、それなりですが全然だめな人もたくさん・・・。極端に値段が安い場合は×。
ただ塗るだけでしょう。
リフォーム会社 中間マージンを取られ下請けが施工しますが、良心的な所は5%から10%ですので付き合いのある方は・・・。それなりの施工になると思います。20%以上マージンを取ろうとするところは×。下請けも適当な施工になるでしょう。
訪問販売業社 ×× 論外です。さも特殊な塗料を使うような言い方をしてきますが中身は一般品と同じ(パッケージだけ変えてる)で中間マージンを7割以上とって下請けに流します。下請けは最悪の金額で施工させられますのでいい仕事は絶対ないでしょう。
お値段も通常の1.5倍から2倍です。
家を建てた建設屋 リフォーム会社と同じですが、OB施主さんには良心的でもあるでしょうから可と思います。

屋根塗装について

屋根塗装は施工が比較的に容易であります。ですから個人で仕事をやっている方や訪問販売、リフォーム業者なども様々に施工をおこなっております。しかしながら屋根塗装は施工が簡単というだけで、実は奥が深く仕様ややり方、また要求される知識は非常に難解です。これは何故かといいますと、屋根は、住宅の中で最も過酷な状況におかれます。夏は、直達日射により目玉焼きが出来るほど熱くなります。我々も靴を履いて屋根に上がりますが、足の裏をヤケドする場合があるほどです。冬は降雪により、屋根に雪が積もります。また屋根に積もった雪は融解を繰り返し氷状になり、それが滑り落ちで屋根を傷つけます。春や秋は、花粉や樹液、落ちた葉っぱが腐ったものなどがのっかり屋根表面の塗膜を侵食します。これら過酷な状況から住宅を守っているのが屋根なのです。(この岩手より北では多雪のためあまり瓦屋根はありません。雪により割れるリスクが大きいからです。)   

 

さて本題ですが、塗装工事はその工程において様々な知識が要求されます。それと、これから施工する屋根に関する情報も非常に大事になります。これらによって、剥がれてしまったり、すぐに廃れてしまうリスクを大幅に低減できます。(完璧にはいきませんが・・・。)それらが出来るのは弊社のような施工会社(販売会社ではありません)だけだとも思っております。いろいろ研究した結果、非常によいものだけ(値段はほとんど差がありません)を使用しております。これら塗料の説明をこれよりしたいと思います

一般的な屋根トタン用塗料

この5つが屋根塗料になります  右に行くほど樹脂の性能は上がります。また一液形タイプと硬化剤を混ぜる二液形とタイプがあります。

 

弊社ではウレタン樹脂の二液形を使います。それより樹脂の性能が高いシリコンは一液タイプのものしかないので使用していません。一液シリコンよりも二液ウレタンのほうが性能は上だからです。同じ年代で施工したもので大きく差がでています。それと二液形フッソですが非常に高価なため、ご要望により施工しますが、実績が少ないためまだお勧めしておりません。また岩手では雪害があるため耐用年数を補償しかねます。

先にも述べたとおり、岩手での屋根の環境は冬に特に苛酷です。その地域にあった施工をするべきと考えております。折角高いフッソで施工しても雪の影響で剥がれてしまっては意味がないですので。 それとサビ止め塗料も同様に二液形が密着性、サビ止め効果は非常に高いものとなっております。以前塗り替えを行って、また塗りたいというような現場に対しては必須で使用しております。

サビ止めの種類(一般品)

一液変成エポキシ カラータイプは、仕上がった艶は最高です。
二液変成エポキシ 艶は少し落ちますが密着抜群(雪害に強い)

 

但し

一液形変成エポキシは初回の塗り替えで、下地の痛みが少ない場合に使用します。

さて、二液形ですが、これはただ使用してもだめです。きちんと計量して、機械で混合しなければあまり長く持ちません。大きく差がでます。サビ止めも、上塗りも同じです。

洗浄、下地処理について

高圧洗浄 汚れはほとんど除去します。基本的にはばっちりです。
ただ、いいさび止め(エポキシ)を使うと下地が解けて
逆に剥離の原因ともなります。
高圧トルネード洗浄 汚れだけでなく、弱った下地を大きく除去します。
これを行うと、高性能なサビ止めを使用できます。
下地状況の悪さもカバーできます。施工性は悪いです。
錆もそれなりに落とします。
ホースで水洗い × 取れない汚れもあるでしょう。その上に塗ると・・。
洗浄なし × 論外、一年で半分剥がれたりも。
ワイヤブラシ × 屋根が傷つきます。そこから錆びてきます。
専用品 屋根を傷つけず。

 

  • 施工後数ヶ月は雨樋に雨水が流れません。飛び越えてしまいます。ある程度油分がなくなると元のように流れるようになります。
  • 屋根に上がることが出来なくなります。非常に滑りやすく危険です。 雪降ろしが必要であれば弊社で対応いたします。(有償対応となります。)
  • 季節により仕上がりは違います。夏は、乾燥が速く刷毛目、ローラーの跡が残りやすいです。塗り厚は厚いです。
    また、春、秋は比較的刷毛目ローラー目は少なく、流れる所もあります。塗り厚は普通です。

屋根の施工可能時期

新築から8年から10年程度。 外壁も同様ですが、最近の窯業サイディングは良くなっているため10年程度からでいいと思われます。

お客さまとしては屋根、壁一緒に施工するか、屋根だけをとりあえず塗っておいて、1~2年後に壁を塗装するときに破風、雨樋をぬるのがベターです。

施工時期は、多くのかたはいつでもいいからとおっしゃいますが、外壁塗装の場合などは庭の手入れが好きな方であれば3月や11~12月に行えば花や木へのダメージが少なくてすみます。(屋根は春に)

クリアー塗装はある時期8年~10年以上経過すると施工不可になりますのでお早めの施工をすすめます。

クリアー塗装について

最近、外壁等が二色、三色と使っている外壁材がありますが塗り替えをするのに、クリア塗装というやり方があります。結構、白く醒めてしまった外壁材も新築並みのきれいさに戻ります。

ただし、新工法でもあり全国的に実績が少なく、将来どうなるかはまだ定かではありません。

何年か前に他社等で施工したものをみると、ひどいものもあります。リスクを説明した上での施工になると思います。

マントルピース製作・販売

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